logo logo_atte 日記 随筆 何処
2022-09-17 20:50:29 JST
(2022-09-17) 大寺山、鹿倉山。晴。同行は三鷹のA氏。 A氏から「どこか行ったことない山に行きませんか?」とのお誘い。、、、とは言われても、毎週登っていると一年も経てば近郊の目ぼしい山は登り尽くしてしまう。長らく行ってなかった奥多摩の地図を見る。その端っこの方に控える目立たない低山、大寺山に鹿倉山。よしここにしよう。あまりにもありふれてて、地形に特徴もなく林道ありで普通に植林だろうし、興味がなかったので行ったことがない。こう書くとなんの変哲もない山のようであるが(実際おもしろい山ではないが)、実は奥多摩のメジャーな山に登ったことがあれば、誰もが見たことがある山なのである。深山橋バス停から8時登山開始。本当は30分早く着けるはずだったのだが、3時起きが流石にきつくて立川で寝過ごしてしまった。A氏を待たせて申し訳ない。登り始めからとにかく急。いや本当にむちゃくちゃ急。岩場ではない、木の根道でもない、普通の土の道としては最大級の斜度ではないだろうか。つづら折りなんて優しいことはしてくれない。尾根直登である。比高400mを登り切る。急ではあるが短いのが救い。1時間かからずに最初の目的地である大寺山に着く。杉の植林が途切れ、芝の広場が広がる。そして天を突く白いストゥーパ。高さが36メートルもある仏舎利塔が現れる。昭和49年落成、今となっては特に誰も訪れることはないB級名所と言えるだろう。このストゥーパ、奥多摩を訪れる登山者の殆どはその存在を知らないだろうが、奥多摩の多くの山から見えるのでおそらく多くの登山者は見たことがあるはずである。「なんか山の向こうに巨大な白いものが見える。遠くてよくわからないけどなんだろう?」私の感想がこれであったが、多くの登山者も同じだと思う。だって、こんなマイナーな山、誰も登らないもの。本日、4時間の山行であったが、一人しか他の登山者とは出会いませんでしたよ。存在は知らないが見たことはある。その由縁である。いやぁ、しかし、巨大なんだけど、どことなくチープなんだよなぁ。ミャンマーやカンボジアなど東南アジアでよく見る、キンキラキンでどことなくにやけたありがたく見えない仏像に、白く原色でキレイなのかもしれないけど煤けた深みのない仏塔なのである。アレヤコレヤで30分以上この日本山妙法寺を散策して次の鹿倉山に向かう。奥多摩の低山にありがちな杉の植林と舗装されていないものの林道歩き。つまらないですな。ただ、ときおり広葉樹の森が広がるエリアもあり、そこは森がみずみずしくて気持ちがいい。秋はいい感じになるだろう。鹿倉山は展望はないけど手作りを含め看板は多かった。午後から天気が崩れるらしいのでそそくさと退散。大丹波峠から登山道崩落による通行止を無視してゴールの丹波山温泉に向かう。低山のハイキングコースの通行止なんてたかが知れている。たしかに一部崩れていたがアスレチックでむしろ楽しいくらいだ。よく見ると踏み跡もあるのでそれなりの人が通っているのだろう。大抵の通行止めは大したことないことが多いけど、事故責任は自己責任ですよ。丹波山温泉「ぬめこいの湯」は新しいし広いし設備充実の素晴らしい温泉であった。また来よう。