logo logo_atte 日記 随筆 何処
2022-12-10 20:47:15 JST
(2022-12-10) ウノタワ周遊。快晴。三鷹のA氏より八ヶ岳1泊2日山行のお誘い。魅力的ながら日曜に予定があるためパス。残念。じゃ、どこに行こうかなと思いながら、ニュースサイトを見ているとウノタワの記事が出ていた。よしここに決定。行ったことないし、奥武蔵だとむちゃくちゃ遠いわけではない(二時間はかかるけど)。軽く情報収集してみると最短ルートは台風による土砂崩れで通行禁止だそうな。まっ、大丈夫でしょ。で、行ってみることにする。そもそも山道なんて崩れているもの。むしろ超安全とされている道だからこそ、少し崩壊しただけで通行止めになるわけで、基本的に通行止めの道のほうが普通の山道より難易度が低いものである。人も誰もいないのでよろしい。ただし、自己責任の覚悟を持ち、絶対に事故しないように細心の注意は払う必要はあるかな。通行禁止の柵を超えて林道を歩く。30分ほど歩いた所で山肌が崩れガードレールが剥がれていた。重機が数台あり作業員が修復工事をしている。「通っていいですかー?」「いいよー、気ぃつけてねー。」あっさり通過。しかし、この工事現場から先の道はひどいひどい。林道は舗装されているんだけど、砂と落ち葉が積もり落石も至るところに転がっているので、舗装面がほぼ見えない。メンテナンスしないと林道ってすぐにこうなるんだろうなぁ。陥没して大穴が空いているところもあるし、自然の再生力に驚く。林道なのに高尾あたりの縦走路と変わらない状態である。いや、岩や石が多数転がってる分、より酷いか?と言う訳で、山道に入ってからは人が入っていないので更に荒れる荒れる。登山道がさっぱりわからん。地図によると道は沢沿いについているようなのでしばらくは問題ないのだが、沢が枯れてからはピンクテープとスマホのGPS地図が頼りだ。ただ、どう考えても登山道を外れながら進んでいるようで、岩の多いザレた山腹を手をつきながらよじ登る。上から見下ろすとテープはわかりやすいのだが、下からだと非常に見つけにくい。振り返ると思いがけないところにテープを発見して、明らかに登山道でないところを突き進んでいるのがわかる。秋も終わり落ち葉が20cmくらい山全体を覆っているので、登山道が完全に埋もれているのである。広い山中心細くなりますな。絶対に事故れないし、、、。ただ、テープの近辺では足跡も確認できるので、時々は人が通っているのであろう。谷が終わり明るい尾根筋に出てホッとする。落ち葉で道がはっきりしないのは変わらないが、陽が差しているとなんとなく勘で進路がわかるのである。険しかった登りが終わり、森が開ける。2時間以上かかってウノタワに到着。道迷い、何度も立ち止まってのルート確認で予想以上に時間がかかって疲れましたわ。ウノタワ、いいところですね。山中に広い場所があるというだけで気持ちがいいです。しかも一人占め。低山は冬がいいね。葉っぱが全部落ちて森が明るいし虫もいない。奥武蔵は暑い暗い虫多いで結構敬遠していたんだけど、冬であればなかなか良いところだ。今後はちょくちょく来てみることにしよう。ウノタワからは通行禁止区間も終わり、時々はハイカーとすれ違う。うむ、他に人が歩いているというだけで安心度爆上がり。冬のウノタワから有間山までの登山道はいいですな。尾根筋が伐採されておりそこにススキが連綿と生えているため、登山道が黄金色の帯となっている。南下しつつ右手に長沢背稜を拝みながら進む。時折振り返れば両神山が見え、東側の森が切れれば上州の山々に雪が積もっているのが遠望できる。早くも傾きつつある陽が裏漉しするススキは優しい金色の光に包まれている。空は青く冷たい空気は澄んでいる。登山者も少ないのでうるさい熊鈴もなく、ときおり聞こえるのはキツツキが奏でる木琴の音。あー、ええわー。さて、13時。気が向けばこのまま奥多摩の川乗山につなげようかとも思っていたのだが、前半の道迷いで結構疲れたので、蕨山経由でスタート地点の名郷バス停に戻ることにする。下山は西向きとなり昼をすぎれば十分に夕暮れ感覚。蕨山周辺こそ岩場も多くアスレチックであったが後半は暗い植林で完全に消化試合。14時過ぎにバス停に到着するもバスは15時。寒いなぁ、もう。