logo logo_atte 日記 随筆 何処
2021-10-02 22:31:44 JST
(2021-10-02) 霧ヶ峰、八島湿原から車山周遊。晴れ。同行は大森のW氏。木曜日にW氏から電話で霧ヶ峰に行こうとのお誘い。車も出してくれるとのこと。断る理由は何もない。即決でオーケー。なお、八島湿原には15年ほど前に行ったことがあり、詳細は覚えていないものの良かったとの記憶はある。前日の夜9時半に自宅を出発し、大森駅10時半にW氏の車に乗り込む。深夜の高速を経て八島駐車場に午前2時半。既に数台の車が停まっている(泊っている)ようだ。漆黒の闇に満天の星空。前日の台風による大雨がむしろ嬉しい。空気が澄んでいるのだろう。齢25日の月が眩しい。車中仮眠。眠いので間もなくまどろみの世界へ。、、、が、寒くて5時に目が覚める。まだ、真っ暗。30分程度車中で時間を潰し、明るくなってきた頃朝食をとって6時前には行動開始。夜明け前の八島湿原にはアマチュアカメラマンが多数待機していた。日の出とともに訪れるシャッターチャンスを狙っているのであろう。シルエットの湿原に池塘は赤紫色の空を映しこんで幻想的である。湿原を右回りで霧ヶ峰最高峰の車山を目指す。折角なのでできるだけ大回りの遠回りで楽しむことにする。 W氏はこの一年で相当体力が落ちたそうだ。コロナでのテレワークは確実に健康を阻害しているように感じる。リハビリを兼ねてのハイキングであるが、車山は1900m越えながら駐車場の段階で1600mはあるのでそれほどしんどいわけではない。朝の高層湿原は鮮やかで美しい。青い空に緑の草原と色づき始めた赤い葉でRBGの全てが揃っている。どの方向を向いてもそこには美が存在する。人の一生とはこの美といかに触れるかで充実度が計られるように思う。強すぎず弱すぎず風が耳元を掠め、色めく草木が朝露で光り、清涼で張り詰めた空気に肺も喜ぶ完璧な朝だが、足元だけはずぶ濡れで気持ち悪い。まっ、仕方ないね。煌めく朝露と湿る靴下は不可分だ。時間はたっぷりとあるので、贅沢に時間を使いゆっくりと進む。時間とともに雲は上昇霧散し、北八ヶ岳の柔らかく穏やかな山肌が眼の前にひろがる。そして、車山に登れば、結構な人だかり。白樺湖からはリフトもあるし、車山駐車場からは1時間もあれば往復できるとあり、景色もいいので車山は大人気のようだ。昼食に車山駐車場のレストランでカレーを食べて、帰りもできるだけ遠回り。午後の陽気は暑いくらい。雲もほぼ消え晴天と言って良い状況で、湿原にはビビッドな風景が広がるが、やはりなんと言うか味消しである。山はやはり朝が良い。なんとなく幽玄な雰囲気が残っているのが良いのだ。午後2時半に駐車場に帰還。理想的な下山時刻である。