logo logo_atte 日記 随筆 何処
2020-09-02 17:29:46 JST
(2020-08-28) 寝るのが早いので起きるのも早い。 6時半には食事(面倒だったので袋麺)も終えて、 7時前キャンプ場脇のスキーゲレンデから高みを目指す。先を行くI氏の足取りは早い。、、、が、体力がない。この半年間ステイホームを律儀に墨守していたらしく色々衰えたらしい。 40分300mほど登ったところでI氏撤退。以降、あまり踏まれていない登山道を独り進むことにする。天気上々、花咲き蝶が舞う草原の道は気持ち良いものである。 500m登った1800m地点にてリフトの頂上駅(平湯テラス)に出る。さらにここから200m程度進むと乗鞍岳登山口が待っている。大阪近郊の山であれば、すでに「さぁ、山頂」と言った気分だが、ここは北アルプス、やっと登山道のスタート地点に立ったに過ぎない。西穂であろうか、遠く岩稜の尾根も見ることが出来て、テンションは急上昇。しかし、楽しいのはここまで。この後はひたすらに修行であった。まず天気が良くない。青空が消えて雲が広がり、いつ雨が来てもおかしくない状況。ところどころ背丈ほどはある笹薮をかき分けて進まなければならずズボンは朝露に濡れてびしょ濡れである。ぬかるんだ土道はグリップが効かず、濡れた岩道はなおさら滑りやすい状態だ。そして一番のダメージは尾根道にかかわらず景色が良くないのである。樹林帯は視界が開けずずっとジメジメしている。当初は2000mを超えればハイマツ帯、2200mくらいからは岩稜帯だと期待していたのだが、行けども行けども深い森である。 2400mの乗鞍大権現を越えて一旦100m下降。風の通り道になっているのかこのあたりだけハイマツ帯で遠望が効くが、見上げた硫黄岳は再び樹林帯の模様。 10時15分。目標としていた折返し時刻の11時までには硫黄岳までは行けそうだが心が折れた。厚い雲もかかっているしおそらく展望もないだろう。撤退、撤退。「やーめた!」である。しかしあまり知られないコースなのか、行きも帰りも誰独りすれ違うことがなかった。平尾尾根。この時期の北アルプスでこの状態ははっきり言って不人気なコースと言ってよいだろう。収穫は朝早く出発すれば十分に乗鞍岳までは行けそう(ただし往復は私の体力では無理)とわかったこと。天気さえ良ければ樹林帯歩きも楽しいはずだし、硫黄岳の向こうは乗鞍スカイラインで絶景のはず(想像)。来年また挑戦するかな。